HTTP/1.1 200 OK Date: Mon, 16 Jan 2012 02:21:41 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:成績が学校で何番、売り上げが業界で何位、GDPが世界で何位…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 成績が学校で何番、売り上げが業界で何位、GDPが世界で何位…。日常にそうした順位の情報があふれていることを考えると、私たちがランキング好きなのを否定するのは難しい▼恐らく、手前勝手な評価への不安の裏返し。常に客観的評価を欲しているところがある。本を買う時にはベストセラーリストを、観(み)る映画を決める前には興行収入順位を参考にしたりもする▼従って、どの国の国債を買うかの判断で、格付け会社の格付けが存在理由を持つのは分かる。だが、しかし。欧州の政府債務危機を見ていると、格付けが、事態を一層ややこしくしている面があるように思えてならぬ▼この週末、今度はフランスなど九カ国の国債が格下げされた。債務危機への不安和らぐ、の見方もあった矢先だが、これで多分、各国が身銭を切って講じてきた危機封じ込め策の効果の何割かは吹き飛ぶだろう▼そも、この危機の一つの要因は二〇〇八年のリーマン・ショック。その対応策としての多額財政支出で各国の借金がどっと増えた。そして、リーマン・ショックの原因をつくったともされるのが、結局は暴落した住宅ローン担保証券などに最上位の格付けを与えていた格付け会社なのだから、割り切れない▼格付けが動かす世界経済…。どうも、ベストセラーリストにベストセラーを決められているような感じがぬぐえない。

 

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