HTTP/1.1 200 OK Date: Thu, 05 Jan 2012 20:21:11 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:これは確か、作家の荻野アンナさんが書いていたことだが、アフ…:社説・コラム(TOKYO Web)
東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社説・コラム > 筆洗 > 記事

ここから本文

【コラム】

筆洗

 これは確か、作家の荻野アンナさんが書いていたことだが、アフリカの、とある民族の言語には、日本語の「すごく」とか英語の「very(ベリー)」みたいな、強調の言葉がないのだそうだ▼では、たくさん走ったと言う時はどう言うか。<走った、走った、走った、走った…>。当然、すごく好き、という時は、古いヒット曲の題みたいに<好きさ好きさ好きさ>となるはずである▼昨日の年頭記者会見で、野田首相も、あきらめない決意を強調したかったのだろう。消費増税など税と社会保障の一体改革について、近く野党に協議を呼び掛けるとしたうえで、実現への決意を、元英首相チャーチルの言葉だ、として「ネバー、ネバー、ネバー、ネバーギブアップ」と表現した▼だが、野党が話に乗るかといえば<難しい、難しい、難しい>状況。そして、国財政の危機的状況や少子高齢化などに鑑み、一体改革やむなしと考えている人さえ訝(いぶか)しげである▼国民に負担増を求めようというのに、公務員の人件費削減や議員定数の削減など、政府や政治が“身を削る”方の話が<進まない、進まない、進まない>からだ。もし、それがために必要な改革が遅れ、大事になっては結局、国民が割を食う▼首相に国民を説得する覚悟があるなら、言葉だけでなく行動が必要だ。さもないと、政治不信はまた<強まる、強まる、強まる>…。

 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo