HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 48980 Content-Type: text/html ETag: "2f48c3-1207-4b50bb73f20c2" Expires: Tue, 27 Dec 2011 21:21:46 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 27 Dec 2011 21:21:46 GMT Connection: close 12月27日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




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12月27日付 よみうり寸評

 〈想定外〉――この言葉が免罪符のように使われるのを何度聞いたことか。とくに津波の高さについて、そういう弁明が多かった◆が、そんな考えが誤った安全神話を生み、原発事故の被害を大きくした数々の要因の背景にある。いやそれこそが免罪符どころか事故の元凶ではないのか◆きのう公表された東京電力福島第一原発事故に関する政府の事故調査・検証委員会(畑村洋太郎委員長)の中間報告を読んでそう思った。混乱の多くは、原発事故と自然災害の「複合災害」を想定していなかったことが原因だ◆「何かを計画、立案、実行するとき、想定なしに行うことはできない。しかし、同時に、想定以外のことがあり得ることを認識すべきである」◆これは報告の「おわりに」にある。矛盾した言い回しになるが「想定外を想定せよ」ということだ。事故調委員・柳田邦男氏に〈「想定外」の(わな)〉という著書がある◆ひとたびある想定をつくると、想定外には目をつぶりがちになる。専門家も想像力を欠くと罠にはまる。

2011年12月27日13時56分  読売新聞)

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