HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 47971 Content-Type: text/html ETag: "f4cc2-11d0-4b4cf310a5e35" Expires: Sun, 25 Dec 2011 20:21:41 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 25 Dec 2011 20:21:41 GMT Connection: close 12月24日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




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12月24日付 よみうり寸評

 「歓喜の歌」で知られるベートーベン作曲「交響曲第9番」の日本初演は、第1次世界大戦中の1918年6月。徳島の捕虜収容所のドイツ兵による演奏だった◆「捕虜は恥」との考えが根強かった当時の日本で、会津出身の収容所長・松江豊寿は、人道的な処遇に心を配ったという。第9演奏には捕虜たちの感謝の気持ちが込められていたに違いない◆時は流れて、今は師走になると、プロ・アマ問わず、第9の公演が開かれるのが当たり前の光景となった。今年も列島に歓喜の歌が響く◆東日本大震災に見舞われた岩手県釜石市。今月11日に行われた演奏会には、市民合唱団に交じって地元・釜石東中学校の全校生徒が参加した◆津波に襲われながら、自ら危険を察知して避難し、「釜石の奇跡」と呼ばれた子供たちだ。〈私たちは震災にも負けず、笑顔で元気でがんばってるよ〉。会場には生徒一人ひとりのメッセージも掲示された◆生きている喜び、支援への感謝。思いを託した歌声は被災地を勇気づけたことだろう。

2011年12月24日13時44分  読売新聞)

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