
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 49145 Content-Type: text/html ETag: "a37bb-1645-4b396fa3cca93" Expires: Fri, 09 Dec 2011 02:21:41 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 09 Dec 2011 02:21:41 GMT Connection: close
![]() 国会原発事故調 事実踏まえ冷静に原因究明を(12月9日付・読売社説)中立かつ科学的に検証することが肝要だ。 衆参両院が設けた東京電力福島原発事故調査委員会が活動を開始した。委員長には、医学博士の黒川清・元日本学術会議会長が就任した。 黒川氏は、事故対策を世界と共有することで「日本の国家としての信頼を勝ち取る」と決意を表明した。事故の教訓を世界の原発に生かせるだろうとも語った。 その言葉にふさわしい成果を上げるべきである。調査期間は半年と限られている。調査委の運営に指導力の発揮が求められる。 委員には、ノーベル賞を受賞した田中耕一氏や、原子炉、地震、放射線医学の専門家、元検事、地元関係者ら9人が選ばれた。 人選に当たり、与野党は過去に原子力行政に携わった有識者を排した。政府や東電との利害関係がないことを重視したのだろう。 中には、従来の原発のあり方を否定する「反原発」の立場の委員も見受けられる。 だが、調査委は「脱原発か原発推進か」の議論をする場ではない。事実や証言に基づく客観的な調査が、一義的な目的であることを心すべきである。 調査委には、原発事故の再発防止や放射能被害の軽減策などの提言も法律で要請されている。政府や東電の資料を分析し、参考人の聴取を行うことになる。 国政調査権を発動するよう国会に要請もできる。様々な手段で真相に迫ってほしい。 調査対象は、事故の直接的原因のほか、事故の拡大防止や収束の対応に不備はなかったか、など多岐にわたる。 国会が法律に基づいて民間人による調査機関を設置したのは初めてだ。国会の事務局は専門性のあるスタッフを確保するなど十分な支援体制を敷かねばならない。 調査を進める上で、調査委は「徹底的な情報公開」を原則とするという。透明性の確保は大切だが、会議での発言がいちいち外部の批判にさらされないよう、公開の仕方に配慮も必要だ。 与野党が申し合わせたように、調査委の活動は、「いささかも政治的中立性に欠けるとの疑念」を持たれてはなるまい。 一方、政府の事故調査・検証委は月内に中間報告をまとめる予定だ。国会と政府の二つの調査委で、多角的な視点から真相解明を目指すことには意味がある。 国会の調査委は、責任の重さを自覚し、原発の安全性向上に資する提言を出してもらいたい。 (2011年12月9日01時15分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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