HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 47850 Content-Type: text/html ETag: "f5060-12bc-4b3972fe87df9" Expires: Fri, 09 Dec 2011 02:22:22 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 09 Dec 2011 02:22:22 GMT Connection: close 12月9日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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12月9日付 編集手帳

 結婚披露宴で仲人が新婦を紹介した。「ピアノはシロウトハダカでございます」。作家の戸板康二さんが随筆に書いていた◆その道の専門家も裸足(はだし)で逃げ出すほど達者な技芸「クロウトハダシ」と言うつもりだったのだろう。シロウトがハダカでは、何だか救いようがないようで、具合が悪い。…といっても、安全保障のシロウト防衛相の話ではなく、わが身のことである◆記事を書く以上は一夜漬けでも専門知識を身につけねばならないが、ときに一夜で漬からない難物の野菜もある。以下、シロウトハダカでございます◆欧州の研究機関が13日に緊急記者会見を開く。「“神の粒子”を発見か」との前評判である。「ヒッグス粒子」は物質に重さ(厳密には質量)を与えたとされ、存在が提唱されてから世界の物理学者が探し続けてきた。海中では水の抵抗で思うように体が動かないが、同様に、物質を構成する素粒子もヒッグス粒子に邪魔されて動きにくくなり、この“動きにくさ”が質量の起源という。存在が確認されれば世紀の大発見であるらしい◆発表までには、ハダカに(うす)(ぎぬ)くらいは着たいものである。

2011年12月9日01時30分  読売新聞)

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