HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 47834 Content-Type: text/html ETag: "f3d0a-128f-4b31e67c93c1f" Expires: Fri, 02 Dec 2011 20:22:10 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 02 Dec 2011 20:22:10 GMT Connection: close 12月3日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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12月3日付 編集手帳

 読み方のむずかしい地名がある。日本一短い手紙のコンクール「一筆啓上賞」の秀作集から引く。〈面接でつねすべり市出身だね/と言われ頭にきて/常滑焼(とこなめやき)ご存じ?/と言い返した〉(渡邊英明)◆さらにむずかしい地名になると、間違えて読むことさえできず、ただ絶句する場合もある。千葉県匝瑳市は難読地名の横綱格だろう。「そうさ」市と読む。2006年に当時の八日市場市と匝瑳郡野栄町が合併して生まれた、まだ若々しい市である◆観光協会が知名度アップに取り組む様子をヨミウリ・オンラインの記事で読んだ◆市内六つの菓子店がそれぞれ開発した饅頭(まんじゅう)などに総称として「そうさまん」の名を冠し、難読の市名を売り込むという。ご当地ヒーロー「ハリキリ戦隊ソーサマン」にちなんだ命名とか◆漢和辞典によれば、〈匝〉は「周囲を巡ること」、〈瑳〉は「愛らしく笑うさま」を意味する。読みやすくはあっても情緒には乏しいひらがなの名前を、合併後の新市名にしたところも少なくない。あえて難読の名前を選んだ市に、漢字の“言霊”が宿りますように。応援団に加わった心持ちでいる。

2011年12月3日01時24分  読売新聞)

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