HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 47625 Content-Type: text/html ETag: "1683a1-120a-4b30095f343ff" Expires: Thu, 01 Dec 2011 20:21:32 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 01 Dec 2011 20:21:32 GMT Connection: close 12月1日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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12月1日付 よみうり寸評

 「失った時間は返ってきません」と前川彰司さん。福井市の女子中学生殺人事件で逮捕されてから24年、再審請求から7年、昨日ようやく、再審開始が認められた◆〈真昼の暗黒〉という言葉を思い出す。昭和20年代の冤罪(えんざい)事件を描いた映画のタイトル。ラストシーンで被告が鉄格子ごしに「まだ最高裁がある」と叫ぶ◆が、前川さんの場合は、1審で無罪だったのに、2審で懲役7年の逆転有罪、さらには最高裁で上告棄却。刑が確定してしまったのだから〈暗黒〉の度も深い。「まだ再審がある」と訴え続けた◆その結果がきのうの再審開始決定。「前川さんと犯人とを結びつける客観的事実は一切存在しない」と名古屋高裁金沢支部(伊藤新一郎裁判長)◆この判断を導いた新証拠には検察が初めて開示した解剖写真や調書などがある。これらが判決確定までに出ていたらどうだったか?◆証拠改ざんは論外だが、今後、検察は証拠開示の公正、公平に一層努めなければなるまい。前川さんは「どうしてくれる」の思いだ。

2011年12月1日13時49分  読売新聞)

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