HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 48251 Content-Type: text/html ETag: "1683a0-139e-4b2f62621ac84" Expires: Thu, 01 Dec 2011 03:22:19 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 01 Dec 2011 03:22:19 GMT Connection: close 12月1日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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12月1日付 編集手帳

 畠山みどりさんの『出世街道』にある。〈やるぞみておれ 口には出さず/腹におさめた(いち)()な夢を…〉(詞・星野哲郎、曲・市川昭介)。短く、簡素な口上に、その歌詞を重ねた◆四字熟語はない。「大関の名を汚さぬよう精進します」。きのう大関昇進が決まった東関脇の稀勢の里関(25)が、日本相撲協会の使者に述べた言葉である◆先月、先代師匠の鳴戸親方(元横綱隆の里)が59歳で急逝した。書斎から、口上の言葉を考えた30〜40枚のメモが見つかったという。「大器」と言われつつ足踏みのつづいた(まな)()()の晴れの日を、いかに心待ちにしていたかが分かる◆昇進の目安である直近3場所の勝ち星合計33勝に1勝足りなかった。安定感を評価されての昇進だが、本人は1勝の欠落を我が身に当てる(むち)として「やるぞみておれ」の心境に違いない◆日本人横綱の誕生を待ちわびるファンは多かろう。2年前の春、本紙「よみうり時事川柳」に載った一句がある。〈稀勢の里(きみ)が何とかせにゃいかん〉(東京・後藤克好)。君と琴奨菊関(27)が――と読み替えて、“出世街道”に旅立つ人へのはなむけとする。

2011年12月1日01時22分  読売新聞)

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