HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 47472 Content-Type: text/html ETag: "109d95-1246-4b287e9bc01d9" Expires: Fri, 25 Nov 2011 20:23:04 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 25 Nov 2011 20:23:04 GMT Connection: close 11月25日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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11月25日付 よみうり寸評

 〈売り家と唐様で書く三代目〉――初代が苦労して創った家業も、三代目ともなると傾いて、とうとう自分の家まで売りに出す◆そのときに〈売り家〉と書いた貼り紙の字が唐様でしゃれている。家業はおろそかにしながら遊芸には励んだから筆跡はたっしゃ。そんな生活がうかがわれる三代目をからかった川柳だ◆唐様は江戸中期に流行した中国風の書体。時代は違うが、今も苦労知らずの三代目がしくじると、この川柳と似た目で見られることが多い。大王製紙前会長の井川意高(もとたか)容疑者も例外ではない◆創業者の孫、期待された三代目がカジノのギャンブルにはまった。創業者一族の絶大な力を利用して、子会社から莫大(ばくだい)なギャンブル資金を借り集め、費消した◆マカオ、シンガポール、ラスベガスで約106億円の巨額をつぎ込んだ。幼いころからエリート育ち、挫折もなかった世間知らずの向こう見ずにあきれ果てる◆この暴走をチェックできなかった同族会社の体制。〈企業風土〉というにはあまりにも大甘に過ぎる。

2011年11月25日13時51分  読売新聞)

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