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11月22日付 よみうり寸評

 〈他人を不幸にする信教の自由などあるものか〉――坂本堤弁護士の明快な言葉だ。前代未聞のオウム真理教事件の裁判が終結して真っ先にこれを思い起こした◆〈信教の自由〉というベールに隠れた悪を悪と見据えた目、それを恐れずに挑んで犠牲になったその人と一家を改めて悼む◆オウム裁判は16年もの歳月をかけて教祖・麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚はじめ13人の幹部信徒の死刑に値する悪逆非道を認定した。が、教祖がこの大犯罪に弟子たちを導いた〈なぜ〉、医師や科学者、高学歴の若者が追従した〈なぜ〉などは疑問のままだ◆謎を残した原因の大半は教祖にある。法廷で意味不明の言葉を口走り、途中からは沈黙、詐病のような振る舞いまでした◆犯行が史上最悪の残虐非道なら、弟子に犯行の責任を負わせ、自らは無罪を主張、審理を妨げたのも史上第一級の卑劣だ◆こんなインチキ宗教の大犯罪の後も、名を変えたオウムの組織がなぜ存在できるのか。坂本弁護士の透徹した確かな目が今も求められる。

2011年11月22日13時56分  読売新聞)

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