HTTP/1.1 200 OK Connection: close Date: Tue, 22 Nov 2011 23:22:15 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Age: 0 東京新聞:道楽が過ぎて勘当され、大工の棟梁(とうりょう)の家に居候し…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 道楽が過ぎて勘当され、大工の棟梁(とうりょう)の家に居候している若旦那は、働かずに遊んでばかり。とうとうおかみさんが怒りだした。棟梁に勧められ奉公に出た先は町内の紙屑(かみくず)屋。今で言う古紙回収業だ▼「奉公に精を出せば、勘当が許されますよ」。そう言われて出向いた若旦那のドタバタ劇が愉快な落語の「紙屑屋」の一席だ。道楽好きの若旦那はいつの時代も同じようで…なんて、まくらが似合う展開になってしまった▼子会社から無担保で借り入れた百億円を海外のカジノにつぎ込んだ大王製紙の前会長がきのう、特別背任容疑で東京地検特捜部に逮捕された。業界三位の御曹司のカジノ狂いは、刑事事件に発展した▼米国の診断分類で「病的ギャンブリング」に当てはまるか、十項目の診断項目がある。「いつもギャンブルのことばかりを考えている」「やめようとしても、やめられない」「負けたら負けを取り戻そうとしてギャンブルする」…▼前会長は多くが当てはまっているような気がしてしまう。そういえばこんな項目もあった。「元手を得るために文書偽造、盗み、横領、着服などの不正行為をする」▼たまたま行ったカジノでもうかり、「深みにはまった」とは反省の弁。前会長の経営手腕は評価が高かったが、創業家に物を言えない企業風土に問題があった。口うるさい番頭が何人かいれば防げただろうか。

 

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