
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 49071 Content-Type: text/html ETag: "add68-1671-4b21907b7b545" Expires: Sun, 20 Nov 2011 00:22:31 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 20 Nov 2011 00:22:31 GMT Connection: close
![]() 児童虐待防止 社会総掛かりで見守る態勢を(11月20日付・読売社説)「守るのは 気づいたあなたの その勇気」を標語に、11月は児童虐待防止推進月間である。 昨年は警察の摘発した児童虐待事件が件数、被害児童数ともに過去最悪となり、犠牲者も33人にのぼった。児童相談所への相談件数も、昨年度は前年度比で約3割増の5万5000件に達している。 虐待に歯止めをかけるには、周りの大人たちが、子どもが出すサインにいち早く気づき、確実に児童相談所(児相)などの専門機関につなげる必要がある。 児童虐待は、そのほとんどが家庭内で起き、子どもが「悪いのは自分」と思い込みがちなため、発覚しにくいのが特徴である。 しかも、虐待は精神面への影響が深刻だ。心的外傷後ストレス障害(PTSD)や自傷、問題行動などを引き起こす。子どもに対する重大な人権侵害と言える。 近年、大きな問題となっているのが性的虐待だ。昨年は10年前の1・5倍の67件が摘発されたが、氷山の一角との見方が強い。 身体的虐待や育児放棄とは異なり、外傷がなく、生活状況からも判断できない場合が多い。加害者は実父や継父が大半だ。 母親が加害者になった例もある。札幌市の16歳の少女は、小学6年から実母に売春を強要される形で性的虐待を受けていた。 実母が覚醒剤で逮捕された後、施設に収容されたが、誰にも売春強要の事実を話さなかった。被害を受けたという認識が薄い傾向も、性的虐待には強い。 米国では女性の3〜4人に1人、日本では6人に1人が何らかの性的虐待を親などから受けているとの研究報告もある。潜在被害は相当数あるのではないか。 専門家は、「性的虐待を受けた子どもは、友達と隠れてキスをしたり、他人の体を触ったりする『虐待の再現行動』がみられる」と言う。疑わしい場合はまず、児相に相談すべきだろう。 虐待された子どもの受け皿の充実も急がなくてはいけない。 大阪の病院内にある「性暴力救援センター・大阪」は、診察・治療から被害申告までサポートする施設だ。カウンセリングや弁護士の紹介も行う。昨年の来所者の3割が性的虐待の被害者だった。 こうした一体的な取り組みを、さらに広げる必要がある。 子どもの虐待防止ネットワークも各地にでき、NPO、警察、自治体などが連携を強めている。社会総掛かりで、児童虐待という犯罪から子どもを守りたい。 (2011年11月20日01時33分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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