HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 49676 Content-Type: text/html ETag: "15cf2a-16a8-4b18bf2ed45e6" Expires: Sun, 13 Nov 2011 03:22:02 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 13 Nov 2011 03:22:02 GMT Connection: close スマートフォン 増大する通信量への対応急げ : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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スマートフォン 増大する通信量への対応急げ(11月13日付・読売社説)

 手軽にインターネットに接続して動画や音楽、ゲームなどを楽しめるスマートフォン(多機能携帯電話)の普及で、通信回線の逼迫(ひっぱく)が大きな問題となっている。

 KDDIが米アップルの「iPhone(アイフォーン)」を売り出し、ソフトバンクとの競争が激化した。NTTドコモも独自ブランド商品を増やし、ブームは拡大の一途をたどっている。

 出荷台数は、2010年度の850万台から15年度には3000万台に急増し、携帯電話の契約数の6割を占める見通しだ。

 ところが、通常の携帯電話に比べて、10〜20倍のデータ量を送受信するため、このままでは、通信量が回線の容量を超え、パンクする事態になりかねない。

 携帯各社は、混雑解消に向けた通信環境の整備を最重要課題と受け止め、対策を急いでほしい。

 すでに回線への負荷は高まっている。一部の利用者が長時間、大量のデータ通信を行い、回線を占有していることも要因だ。

 NTTドコモでは、1%の大量データ利用者が通信量全体の3割を占めているという。

 放置すれば他の利用者の接続不良などにつながる。通信量が一定の基準を超えた利用者に、携帯各社が通信速度を遅くする措置を講じているのはやむを得まい。極端な利用には、追加料金を求めるべきだとする意見もある。

 米国では、大手2社が、いくら使っても料金が変わらない「定額制」から、通信量に応じて料金を支払う「従量制」に移行した。

 日本でも模索する動きがある。だが、携帯各社がスマートフォンを積極的に販売する一方で、その後に料金を従量制に変更すれば、定額制による利便性を求めた利用者から反発を招くだろう。

 料金体系を変更するよりも、まず、通信を携帯電話専用の回線以外の回線に振り向けて、通信容量に余裕を作る必要がある。

 空港やホテルなどで見かける公衆無線LANと呼ばれる通信網は、携帯電話とは別回線を使い、高速でネットに接続できる。接続地点をもっと増やすべきだ。

 次世代型の高速通信サービスもあるが、利用できる会社や端末、地域が限られている。混雑解消策としても有効な高速通信網の拡充が携帯各社にとって急務だ。

 総務省は、地上アナログ放送の停止で空いた電波帯を携帯電話3事業者に割り当てる方針だが、すべて使用できるのは数年先だ。こちらも作業を加速すべきだ。

2011年11月13日01時15分  読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。

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