HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 47963 Content-Type: text/html ETag: "1219e1-12e4-4b0e16a7d086e" Expires: Fri, 04 Nov 2011 22:22:19 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 04 Nov 2011 22:22:19 GMT Connection: close 11月4日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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11月4日付 よみうり寸評

 〈研ぎすまされた剣を手に 鋭き(まな)()しで大胆不敵に大地を見渡す (なんじ)ギリシャの民よ 古きより(よみがえ)りし 自由なる精神 さあ 脈々と受け継がれた勇気を持て 自由よ その名をたたえん〉◆ギリシャ国歌は「自由への賛歌」だ。が、財政が不自由の極にある今、賛歌がむなしく響く。ギリシャの幾多の先哲は末裔(まつえい)たちの混迷に何を考えるだろうか◆この歌詞は「国のうた」(弓狩匡純著、文芸春秋刊)から引いた。ギリシャの膨大な債務は欧州の財政・金融危機の震源だ。パパンドレウ首相が設定した国民投票は危険な賭けだ◆政局は混迷の極、さすがに国民投票は回避の可能性も強まったが、欧州連合(EU)の包括支援受け入れはなお予断を許さぬ状況◆債務の半額をチャラにしたうえ、つなぎ融資もするというのは大変な支援だ。その条件に、公務員数の削減、年金のカットなど緊縮財政を求めるのはごく当たり前◆これを拒否するなら、それは国歌がたたえる〈自由〉とは違うだろう。〈大胆不敵〉ではすまない。

2011年11月4日13時48分  読売新聞)

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