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10月29日付 よみうり寸評

 仙台藩主・伊達政宗は、交易を求めて支倉常長ら使節団をイスパニアやローマに派遣したことで知られる。一行を乗せ太平洋を渡った「サン・ファン・バウティスタ号」が復元されたのは1993年◆先人の歴史的訪欧を後世に伝えようと、宮城県民あげての事業だった。肋骨(ろっこつ)材は南三陸町のマツ、外板は牡鹿半島のスギ。熟練の技を誇る地元の船大工集団が全長55メートルの木造帆船をよみがえらせた◆石巻市の沿岸部に係留されてきた復元船は、東日本大震災で津波に直撃されながら、大損壊は免れた。大波に耐えたその姿に、使節団が経験したであろう困難な航海が重なる◆常長が持ち帰ったローマ教皇肖像画などの資料を、日本政府がユネスコの世界記憶遺産に推薦する◆スペイン政府からは「こちらに残る使節の資料も加えて共同推薦を」とのうれしい提案も◆使節派遣から400年にあたる2013年の登録を目指すという。東北人の偉業が世界の記憶に永く刻まれることになれば、被災地復興の後押しにもつながろう。

2011年10月29日13時36分  読売新聞)

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