
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 49198 Content-Type: text/html ETag: "15cf40-1649-4b07236f7b7bc" Expires: Sat, 29 Oct 2011 23:21:41 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 29 Oct 2011 23:21:41 GMT Connection: close
![]() 読書週間 活字文化を通じ“心の復興”を(10月30日付・読売社説)東北の被災地では公立図書館や書店も大きな被害を受けた。ワゴン車に本を載せて巡回する移動図書館が、そんな地域でフル回転している。 津波で流された蔵書と同じ本を探す人、旅行記を読んで元気をとり戻す人……。被災者たちが本に寄せる思いは様々だ。 27日からの2週間は読書週間だ。関東大震災の翌年の1924年に日本図書館協会が主催したのが、そもそもの始まりだった。戦後再出発して65回目を迎える。 今年の標語は「信じよう、本の力」である。全国各地で古本市や講演会など多彩なイベントが開催されている。 岩手県遠野市は今年4月、「東北学」の提唱者である赤坂憲雄学習院大学教授を所長に招き、遠野文化研究センターを設立した。 100万冊を目標に図書の寄付を募ることなどを柱とした「三陸文化復興プロジェクト」を推進している。全国から既に約20万冊の本が寄せられた。寄付金で必要に応じて新刊本も購入し、被災した図書館に寄贈する計画だ。 過疎化が進む東北の三陸地方はもともと充実した図書館が少ない地域だ。センターの取り組みは、過疎地の図書館支援のモデルにもなることだろう。 文字・活字文化の振興は、自治体はもとより政府も積極的に取り組むべき課題である。 政府の新学校図書館図書整備5か年計画は、2007年度から図書整備費として毎年200億円の地方財政措置を講じている。 今年度は最終年度だが、学校図書館の標準蔵書数を満たす小学校は全体の50%に過ぎない。 小中学校の学校司書の配置率も45%にとどまっている。 こうした現状を踏まえ、政府や自治体は、学校図書館の整備に一層努める必要がある。 近年は、若い人を中心に新しいスタイルの読書が広がりを見せている。便利な電子書籍端末も次々に登場している。震災で被災地への流通が滞った際には、電子書籍の利便性が改めて注目された。 作家の島田雅彦さんらはネット上に「復興書店」を開設し、賛同した作家の著作をチャリティーで販売している。 文字・活字文化は、あらゆる知的活動の基盤だ。読書は心の安らぎや、未来に向けての希望をもたらしてくれる。 ネット上で“書店めぐり”を楽しむのもいいし、分厚い本にじっくり向き合うのもいい。心豊かな読書の秋を満喫したい。 (2011年10月30日01時08分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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