
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 48930 Content-Type: text/html ETag: "15daa6-1655-4b00d99e2fa81" Expires: Tue, 25 Oct 2011 01:21:40 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 25 Oct 2011 01:21:40 GMT Connection: close
![]() 欧州首脳会議 危機対策に市場の目は厳しい(10月25日付・読売社説)欧州が重い腰を上げ、金融危機の拡大を封じ込める包括策で大筋合意したのは一歩前進だ。 しかし、危機を克服し、市場の不安を払拭する道のりは険しい。欧州は積み残した課題を詰め、迅速に行動することが求められよう。 欧州連合(EU)とユーロ圏17か国の首脳会議は、発端となったギリシャ危機の収束と、波及防止策を協議し、難航した末、ひとまず処方箋をまとめた。 大筋合意した包括策は、銀行の資本増強、ギリシャ債務の大幅削減、欧州金融安定基金(EFSF)の強化が3本柱である。 ギリシャ国債を保有する銀行に総額1000億ユーロ(約10兆5000億円)超の資本増強を要請することになった。当面の措置としては妥当だろう。 その一方、ギリシャの債務削減では、国債元本の50〜60%カットを軸に、銀行に追加負担を求める。返済能力を欠くギリシャの事実上のデフォルト(債務不履行)を容認するものと言える。 欧州当局が7月に公表した銀行のストレステスト(特別検査)は甘く、急落するギリシャ国債による資産劣化を十分にチェックしなかったのは問題だった。 これに対し、あらかじめ銀行資本を強化し、ギリシャの債務カットや国債下落に対応できるようにする今回の措置は、「管理されたデフォルト」に相当する。市場の混乱を防ぎ、金融システム安定に役立つことを期待したい。 欧州各首脳が、域内の財政赤字国を支援するEFSFをさらに強化すると合意した点や、欧州版の国際通貨基金(IMF)である「欧州安定メカニズム(ESM)」の設立前倒しも、市場へのメッセージとなろう。 だが、ギリシャ危機がイタリアやスペインなどの信用不安に広がる中、こうした包括策で十分に対応できるかは予断を許さない。 銀行の資本増強規模が少額すぎるとの懸念が市場でくすぶり、増強策の手順もあいまいだ。ギリシャ債務の大幅カットに銀行が応じるかどうかも不透明である。 欧州がEFSFを強化する方策として、IMFの支援を求めた場合、欧州の一層の自助努力を求める日米や新興国などからの反発が予想されよう。 危機対応が後手に回ってきた欧州に対し、市場の見方は厳しい。欧州は26日に改めて開く首脳会議で、包括策をより具体化させ、来月上旬の主要20か国・地域(G20)首脳会議に示すべきだ。 (2011年10月25日01時05分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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