
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 48881 Content-Type: text/html ETag: "15da17-165f-4afa94c823fc3" Expires: Wed, 19 Oct 2011 22:21:30 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 19 Oct 2011 22:21:30 GMT Connection: close
![]() エジプト国会選 「アラブの春」の先行きを占う(10月20日付・読売社説)選挙を円滑に実施し、民政移行を着実に前進させることが重要だ。 エジプトで、30年近く権力をふるったムバラク大統領が、国民の抗議活動の高まりで辞任してから約8か月。人民議会(国会)選挙の立候補受け付けが始まった。民主化への第一歩だ。 だが、エジプトで生まれた変革の動きは、失速の危機にある。 観光収入が落ち込み、経済は低迷している。社会の自由化が進んだ反面、混乱も広がった。 首都カイロでは、キリスト教の一派コプト教徒が、イスラム過激派による教会襲撃に抗議するデモの最中、治安部隊と衝突して、少なくとも25人の死者が出た。政変後、最悪の流血事件だ。 暫定統治の責務を担う軍最高評議会が、遅滞なく民政移行を進めねば、混迷は深まりかねない。 公表された日程によると、人民議会選は、11月28日から来年1月10日まで、3段階で行われる。その後、上院選が3月にかけて実施され、新議会が任命する委員会で新憲法案を起草し、国民投票にかけるという。 人民議会選に向けて、イスラム系やリベラル派など様々な政党が名乗りを上げている。 ムバラク政権打倒のデモを行った若者らの民主化勢力は、政治勢力としての求心力を欠く。 台風の目は、イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」が設立した「自由公正党」だろう。同胞団はムバラク政権下で弾圧されたが、政変後に合法化された。貧困層への慈善や医療活動などを通じて、強固な支持基盤を持つ。 問題は、新憲法下で大統領選をいつ実施するのかが、明確ではないことだ。 軍最高評議会は当初、暫定統治を早ければ半年で終えるとして大統領選の年内実施を示唆した。 民主化の手順や日程を巡って調整に手間取った面は確かにあるだろう。だが、新政権への展望が見えない状況では、軍が政権を手放さないのではないか、という疑念が国民の間で強まるばかりだ。 不信を払拭するためにも、軍は民政移行、すなわち大統領選の日程をはっきり示す必要がある。 「アラブの春」と呼ばれた変革の行方を世界が注視している。中東和平にも影響力を持つエジプトがつまずけば、地域全体が不安定になりかねない。 主要8か国(G8)は首脳会議で、エジプトの民主化への支持を打ち出している。日本は、経済援助などを強化すべきだ。 (2011年10月20日01時25分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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