
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 48814 Content-Type: text/html ETag: "15ced1-166d-4aecbf30d3905" Expires: Sun, 09 Oct 2011 01:21:40 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 09 Oct 2011 01:21:40 GMT Connection: close
![]() 旧日本兵遺骨 着実な収集こそ国の責務だ(10月9日付・読売社説)やりきれない思いで事態を受け止めた戦没者遺族も多いことだろう。 フィリピンで収集され千鳥ヶ淵戦没者墓苑に納められた遺骨約4500柱に、旧日本兵以外の遺骨が混入した可能性があることが厚生労働省の調査で明らかになった。 フィリピンでの遺骨収集は、2年前から日本のNPO法人に委託されていた。ところが、日本に移送前の遺骨を抽出しDNA鑑定したところ、約5割はフィリピン人の遺骨らしいことが判明した。 厚労省は今後、半ば民間任せとなっていたフィリピンでの遺骨収集を全面的に改めるという。 先の大戦中、異国で亡くなった戦没者は約220万人に上る。その半数の約110万人の遺骨がいまだ日本に帰還していない。 これらの遺骨収集は国の責務である。疑惑を招くことがないよう、着実な方法で収集作業を進めていくことが大事だ。 フィリピンでの収集は、当初は国が直接行い、厚労省職員が立ち会った。一時期は年間1万柱以上にのぼったが、次第に減少し2005年度には24柱となった。 その後、現地に詳しいNPO法人に収集が委託された。治安が悪い山岳地帯に遺骨が残されているためで、住民の証言や現地専門家の鑑定をもとに旧日本兵の遺骨と認定する方法に改めた。遺骨の発見者には、労賃が支払われた。 収集される遺骨は急増し、昨年度は6289柱に上っている。 しかし、現地では「フィリピン人の骨を日本側に売った」という住民の証言が相次いだ。フィリピン人墓地が荒らされ、人骨が盗まれる事件もあったという。 現状では、遺骨の発見者がうその証言をしてもチェックは難しい。旧日本兵以外の遺骨が引き渡されているという疑惑を、これ以上放置してはならない。 厚労省は日本に帰還した遺骨にフィリピン人のものが混入している事実は確認できなかったとしているが、収集方法に大きな問題があったのは確かだ。 今後は厚労省職員とフィリピンの専門家が、遺骨発見現場を直接確認するという。遺骨のDNA鑑定も行われる。発見者に、謝礼や労賃は支払われない。 千鳥ヶ淵戦没者墓苑にいったん納められた約4500柱の遺骨は厚労省の霊安室に移された。だが、既に焼却されているためDNA鑑定による判定は困難だ。 このような事態が繰り返されることのないよう、慎重に収集を進めていかなければならない。 (2011年10月9日01時21分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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