HTTP/1.1 200 OK Date: Sat, 08 Oct 2011 23:06:12 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:<黒人の女、アフリカの女 おお 母よ、ぼくはあなたのことを…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 <黒人の女、アフリカの女 おお 母よ、ぼくはあなたのことを思う…>。<野の女、川の女、大河の女、おお 母よ、ぼくはあなたのことを思う…>。ギニアの作家カマラ・ライが、小説『黒人の子』の献詞として書いた一文から引いた▼<どんなにぼくはまたあなたのそばにいて、あなたのそばで子どもでいたいことか!>。貧しくても豊かな愛で子どもを育む母の姿はどの国も同じだ(登坂雅志訳『アフリカ詩集』より)▼アフリカと中東で民主化と女性の地位向上に尽くしてきた女性三人にノーベル平和賞が贈られた。その一人、リベリアのエレン・サーリーフ大統領(72)は、内戦で二十七万人が死亡し、汚職や貧困が蔓延(まんえん)していた国を立て直した▼四児の母。投獄、亡命の経験もある。汚職に妥協しない姿勢に付けられたのは「鉄の女」。政治腐敗を嫌悪する女性らしい潔癖さが、独裁政権との厳しい戦いを支えてきたのだろう▼日本の女性も戦っている。放射能汚染から子どもの命と健康を守ろうと、行政を動かした。その姿を福島県で除染活動を続ける東大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授は「お母さん革命」と呼ぶ▼<昼も夜も その心配そうなまなざしは 優しくわたしたちから目を離さないでいる>(カメルーンの詩人パトゥリス・カヨ)。非暴力で現実を変える。つくづく女性の強さを思う。

 

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