HTTP/1.1 200 OK Date: Thu, 06 Oct 2011 23:08:25 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:辣腕(らつわん)弁護士に囲まれ、東京地裁に出廷した小沢一郎…:社説・コラム(TOKYO Web)
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 辣腕(らつわん)弁護士に囲まれ、東京地裁に出廷した小沢一郎民主党元代表の姿を傍聴席の隅から見る機会を得た。どっしりと構えた小沢氏は背筋を伸ばし、薄く目を開けながら、検察官役の指定弁護士が読む冒頭陳述に聞き入っていた▼政治の師匠である田中角栄元首相が受託収賄罪に問われたロッキード事件の公判を、若き小沢氏が欠かさず傍聴したエピソードは有名だ。同じ席に座ることになるとは思いもよらなかっただろう▼検察が小沢氏と元秘書との共謀を立証できず、立件を断念。それを国民から選ばれた検察審査会が二度にわたり、「市民感覚」に基づき、強制起訴を決めた事件の初公判である▼尼崎JR脱線事故など、強制起訴された事件は四件あるが、この裁判が最初になった。二重三重にも注目が集まった法廷で、小沢氏が主張したのは激烈な検察批判だった▼「憲政史上の一大汚点」「議会制民主主義を踏みにじり、国民主権を冒涜(ぼうとく)した」。前日まで自ら推敲(すいこう)したという意見書からは、法廷に姿がない検察が本当の「主役」だという小沢氏の胸中がうかがえる▼本来、刑事裁判で問われるのは、検察の立証が十分に尽くされたかである。今回は、検察審査会の議決の適否がその対象になる。裁判所に冷静な判断を求めるためにも、四億円の原資の説明が変遷した理由など、国民の抱く疑問に誠実に答えてほしい。

 

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