HTTP/1.1 200 OK Date: Thu, 29 Sep 2011 21:08:47 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:落語界は最近この話題で持ちきりだ。二つ目の春風亭一之輔さん…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 落語界は最近この話題で持ちきりだ。二つ目の春風亭一之輔さん(33)が二十一人の先輩を飛び越し来春の真打ち昇進が決まった。古今亭菊六さん(32)は二十八人、古今亭朝太さん(36)も八人抜きで来秋に真打ちになる。春風亭小朝さんが一九八〇年に三十六人抜きして以来の快挙になった▼一之輔さん、菊六さんともNHK新人演芸大賞を受賞した実力者だ。二人の噺(はなし)は何度も聴いたことがあるが、そこらの真打ちでは太刀打ちできないぐらい面白い▼かつて真打ちの大量昇進問題で、落語協会の分裂騒動が起きたこともあった。近年は、ほぼ入門順で年功序列的に昇進させてきたが、昨年会長になった柳家小三治さんが実力主義を打ち出した▼抜かれた人たちは、さぞ悔しがっていると思いきや、飛び抜けた実力がある三人だけに、楽屋でもねたんだりする空気はないらしい。内心どう思っているのかは分からないが▼毎晩、あちらこちらで落語会が催され、若い女性の姿も目立つ。古典芸能ではなく、現代に通用する新しいエンターテインメントとして、落語が見直されているのだろう▼実力主義が徹底されると、真打ちになれない落語家が激増するかもしれない。「ぼんやりしていても真打ちになれるより刺激になる」と知り合いの二つ目は歓迎していた。その意気やよし。この重苦しい空気を笑いで乗り越えていこう。

 

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