HTTP/1.1 200 OK Date: Mon, 26 Sep 2011 03:05:26 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:万物の根源とは何か? 古代ギリシャの哲学者たちは思索を重ね…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 万物の根源とは何か? 古代ギリシャの哲学者たちは思索を重ねてきた。水である。違う、火だ。数だ…。その問いは西洋文明を発展させる礎になった▼自然科学が未発達だった時代、思想家を悩ませた宇宙をめぐる難問は、近年の科学技術の飛躍的な進歩によって、謎の解明まであと一歩まで来ているそうだ(村山斉著『宇宙は何でできているのか』)。現在、起きている宇宙論の変化は「天動説」から「地動説」への転換に匹敵する内容だという。そこに歴史的な大発見が加わった▼素粒子のニュートリノは光よりも速く飛ぶ−。名古屋大などの研究グループが発表した測定結果が事実なら、「光速は超えられない」とするアインシュタインの特殊相対性理論を覆す可能性があるという▼科学の門外漢にとっても、論理的にはタイムマシンも可能だと聞けば、その発見の偉大さがよく分かる。現代物理学に与える影響が巨大なだけに、測定グループは第三者に検証を委ねるという▼やがて最新の科学が宇宙の全貌を解明し、新しいエネルギーを発見する日が来るかもしれない。しかし原子力に象徴されるように、科学の発展が人類を必ずしも幸福に導くとは限らない。人間に左右されるのだ▼アインシュタインも言っている。「無限なものは二つ存在する。それは、宇宙と人間の愚かさだ。前者については断言できないが」

 

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