HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 49377 Content-Type: text/html ETag: "642e-167d-6433ac80" Expires: Sat, 17 Sep 2011 03:21:41 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 17 Sep 2011 03:21:41 GMT Connection: close 国会会期延長 「正心誠意」で臨むしかない : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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国会会期延長 「正心誠意」で臨むしかない(9月17日付・読売社説)

 臨時国会は、一転して今月30日まで14日間延長されることになった。

 与党は当初、野田首相の所信表明演説と各党代表質問だけで今国会を閉じる構えだった。だが、予算委員会の開催を求める野党から「国会軽視だ」と、猛反発を招き、譲歩せざるを得なくなった。

 民主党に、野党との関係をこれ以上悪化させるわけにいかないという判断が強く働いた。

 新しい閣僚が震災復興など山積する課題にどう取り組むのか、基本的な見解を予算委でただす必要はある。会期の延長は当然だ。

 それにしても、民主党の輿石幹事長、平野博文国会対策委員長ら執行部の対応は、稚拙すぎる。

 そもそも「会期4日間」を衆院本会議で与党の賛成多数により強引に議決したことが問題だ。野党の姿勢がここまで硬化することはないと、民主党は読み誤った。

 制度上、会期は衆院の議決だけで決められる。だが、衆参ねじれ国会の下では参院で多数を占める野党にも配慮が欠かせない。

 短い会期とする理由を「閣僚を第3次補正予算編成に専念させるため」としたのも不可解だ。本音は新任閣僚の答弁が不安で、国会で追及されることによる政権への打撃を避けたかったのだろう。

 「徹底的な議論と対話によって懸命に一致点を見いだす」という野田首相の基本姿勢と矛盾する。たとえ平野氏が言うように「内閣が不完全な状態」でも、野党の求める論戦には応じるのが筋だ。

 自民党内には、独善的な菅政権と違い、低姿勢の野田政権には協力可能という考えもあった。

 だが、鉢呂吉雄前経済産業相が被災者への配慮を欠く言動で引責辞任したのに加えて、今回の国会対応で、野党との協調ムードが萎えてしまったのは残念である。

 こうした事態を招いた一義的な責任は野田首相にある。自ら野党の信頼回復のために指導力を発揮しなければならない。野党の質問に「正心誠意」答弁し、丁寧に段取りを踏んで、信頼関係を築いていくしかない。

 自民党など野党4党提出の二重ローン救済法案は、通常国会で参院可決後、衆院に送付されたが、救済手法を巡り、与野党の折り合いがつかなかった。成立に向けて、議論を急いでもらいたい。

 自民、公明両党は、首相が呼び掛けた第3次補正予算案などの政策協議について、積極的に応じるべきだ。与野党に求められるのは、対決より協調を優先し、政治を前に動かすことである。

2011年9月17日01時21分  読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。

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