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9月17日付 編集手帳

 川崎洋さんの詩『代々のいちゃもん』の一節を。〈ナニナニです/と言うな/ナニナニでございますと言え/です は でげす のつづまった言い方で下品だ/大槻文彦先生/国語学者・国語辞書『言海』編集(一八四七〜一九二九)/がそうおっしゃっている…〉◆詩はつづく。〈おっしゃるもいけない 仰せられると言えと/これは/落合直澄先生/国文学者・神職(一八三九〜一八九六)/のおことば〉(思潮社、川崎洋『感じる日本語』より)◆日本語はいつの世も、専門家や年配者の目には「乱れている」と映るものなのかも知れない◆〈来れる〉は10歳代の7割以上が使用し、40歳代でも45・9%と、〈来られる〉(45・6%)を逆転した。文化庁の「2010年度国語に関する世論調査」によれば、「ら」抜き言葉はますます版図を拡大したらしい◆言葉の世界の最高法廷は「慣行」だ――とは、しばしば耳にする言い回しである。その通りだとしても、慣行に口うるさく“いちゃもん”をつける検察官役がいなくては法廷も成り立つまい。劣勢にめげず、動ぜず、“いちゃもん”陣営の奮闘を祈る。

2011年9月17日01時19分  読売新聞)

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