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9月9日付 編集手帳

 書画の隅に押すハンコを落款という。夏目漱石はときに、〈()障子(しょうじ)〉という号の落款を用いた。ある日、おならの音を知人に聞かれてしまい、「障子の破れるような音だな」と言われたのを面白がって、落款に彫ったと伝えられる◆首相の座を退いたばかりの菅直人氏が落款をあつらえるとすれば、似つかわしい号は〈破横紙〉かも知れない。退任する間際に“最後っ()”のように下した指示は障子の破れるような音ではなく、横紙破りの音がした◆それまで凍結してきた朝鮮学校の高校授業料を無償化する審査手続きを一転、「再開せよ」と菅氏が指示したのは、野田内閣が発足するわずか4日前である◆いまだ菅氏は、日本人拉致事件の容疑者親族と関係の深い団体への献金問題という疑惑をぬぐいきれていない。その人があたかも、「首相の権力が振るえるうちに急げや急げ」とばかりに、北朝鮮の喜びそうな指示を出す。怪しいニオイに鼻をつまみたくなる人がいて当然だろう◆野田首相には、菅氏が残した「負の遺産」ならぬ「屁の遺産」を、国民の多くが十分納得できる形で脱臭してもらわねばなるまい。

2011年9月9日01時25分  読売新聞)

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