HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 47666 Content-Type: text/html ETag: "f1e13-1212-3106e1c0" Expires: Wed, 07 Sep 2011 00:21:43 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 07 Sep 2011 00:21:43 GMT Connection: close 9月7日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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9月7日付 編集手帳

 ひと仕事を終えた職人さんか、漁師さんか、ねじり鉢巻きで気持ちよさそうに一服している。写真に添えて、〈今日も元気だ たばこがうまい〉。専売公社のポスターを覚えている◆日本実業出版社編・刊『秀作ネーミング事典』によれば1957年(昭和32年)に登場した広告文という。「世の中は澄むと濁るで大違い」というが、半世紀が過ぎたいまでは濁点を一つ取って、〈今日も元気だ たばこ買うまい〉のご時世である◆小宮山洋子厚生労働相がたばこ増税を唱えた。現在の1箱(20本入り)約400円を700円ほどにしてはどうか、という◆愛煙家を擁護しにくい時代であるし、たばこが健康に害をなすのはその通りとしても、やみくもに値上げすればいい、というものでもなかろう。あなたの月収で毎日、700円のたばこが買えるかしら? お気の毒ね。でも、買えるだけの収入のないことが結局は、あなたにとって幸せなのよ――と、小宮山さんが言ったわけではないが、そう聞こえた人もいたはずである◆いささか短兵急な印象が残る。たばこも、大臣発言も、残り香の良いほうがありがたい。

2011年9月7日01時19分  読売新聞)

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