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9月5日付 よみうり寸評

 大型の台風12号は紀伊半島を中心にどう猛な爪痕を残した。人間の速足ほどのノロノロが長時間の記録的大雨をもたらしたためだ◆8月30日の降り始めから4日までに1800ミリを超えた豪雨(奈良県上北山村)は東京都心の1年分の総雨量の平年値1528・8ミリを上回るものすごさ◆河川の氾濫、土砂崩れの多発で80人を超える死者・行方不明者を出した。中には、きのうが結納の予定だった娘さんがいる。和歌山県那智勝浦町の寺本早希さん。父真一さんは町長だ。災害対策の指揮で役場に泊まり込んでいた◆町長の携帯電話に「外の様子を見に行った娘が流された」と妻昌子さんから連絡。直後に通話は途絶えた。その時、自宅も押し流されたらしい◆喜びの日の暗転に言葉もない。伊勢湾台風の大被害を教訓に日本の台風対策、防災施設の改善は大きく進んだが、被害根絶は遠い。正しい情報、適切な避難指示・勧告や避難所の準備などが肝要だ◆とはいうが、町長一家の不運に、そのきめ細かい実施の難しさを思う。

2011年9月5日13時51分  読売新聞)

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