
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 50746 Content-Type: text/html ETag: "2f4829-1d23-bae2100" Expires: Sat, 27 Aug 2011 20:21:36 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 27 Aug 2011 20:21:36 GMT Connection: close
![]() 民主代表選告示 「内向き」論戦では国を誤る(8月28日付・読売社説)◇民自公路線を前に進めたい◇ これを機に日本が再生するという明るい展望を抱けない、そんな論戦のスタートである。 「ポスト菅」を選ぶ民主党の代表選が27日告示された。政治の停滞を打破し、国難に立ち向かうリーダーには誰がふさわしいのか。多数派工作に終始する「内向き」の選挙にしてはなるまい。 ◆親小沢対脱小沢の再来◆ 立候補したのは、前原誠司前外相、馬淵澄夫前国土交通相、海江田万里経済産業相、野田佳彦財務相、鹿野道彦農相の5氏だ。 菅政権を支えてきた主流派が、前原氏と野田氏に割れた。中間派が鹿野氏と馬淵氏で、反主流派は、党内最大勢力を率いる小沢一郎元代表や、鳩山前首相が、海江田氏の支持を決めた。 小沢氏は、政治資金規正法違反で強制起訴され、党員資格停止処分を受けている。鳩山氏も「政治とカネ」の問題をうやむやにし、米軍普天間飛行場の移設問題をはじめ、数々の失政を繰り返して首相退陣に追い込まれた。 そんな2人が代表選を「民主党の原点回帰か、菅政権の継続かの戦い」と位置づけ、勝敗のカギを握ろうとしているのは異様というしかない。国民には、到底納得し難いのではないか。 「親小沢」か「脱小沢」か。小沢氏の主張や手法の是非が今回も政治的な争点になっている。 海江田氏は、「小沢先生の力を借りなければ代表選の勝利はおろか、日本は救えない」と述べた。小沢氏の処分解除も示唆した。 政党が手続きを踏んで機関決定したことを軽視していないか。この点でも、「処分を決めた現執行部の判断を尊重する」とした前原氏との違いは明らかだ。 鳩山政権では幹事長だった小沢氏の力が大きく、首相を背後から、コントロールするような「二重権力」構造と言われた。 「海江田政権」が誕生すれば、そんな事態が再現するのではないかと懸念せざるを得ない。 ◆公約大幅見直しが筋だ◆ 小沢氏がこだわる政権公約(マニフェスト)について、海江田氏は、「古くなったわらじのようにうち捨てられている」として、大幅な見直しには否定的な考えを示している。 だが、マニフェストの抜本的な見直しは、民主、自民、公明3党合意の前提である。野田氏は「公党間の信頼にかかわる。誠心誠意対応する」とし、前原氏も「現実にあったものに進化させていく」と語っている。 菅首相、岡田幹事長も国民にマニフェストの不備を謝罪した。極めて甘い財源見通しのもとでバラマキ政策を盛り込んだマニフェストを改めるのは当然である。 マニフェストの見直しが重要なのは、民自公路線を推進できるかどうかに直結するからである。 日本記者クラブの共同記者会見で、前原氏は、自公両党などとの時限を切った大連立に言及した。野田氏は、ややトーンダウンし、両党との協議を進め、「発展した形」の連携を目指すと述べた。 馬淵氏は大連立には慎重で、海江田氏は反対の立場だ。 新政権が取り組むのは、本格的な震災対応となる第3次補正予算案編成、消費税率引き上げを前提とした社会保障制度の再構築、衆参両院の選挙制度改革、米軍普天間飛行場の移設問題など重要課題ばかりだ。 それを円滑に処理するために、自公両党と責任を共有する形の政治体制を模索するのは妥当な考え方である。大連立を目指す、その過程で、野党との人間的な信頼関係を築くことが重要なのだ。 衆参ねじれ国会で、野党との連携は欠かせない。政策を実現するための戦略を持たないようでは、首相はつとまらない。 ◆政策実現する戦略持て◆ 民主党政権の反省点を問われた前原氏は、党の政策決定のあり方を見直すと言明した。野田氏も「役所を萎縮させない政治主導」を唱え、鹿野氏は「野党時代と変わらず、政権を担うのが重いとの認識に欠けた」と指摘した。 いずれもその通りだ。民主党の分裂と、誤った「政治主導」が政権を混乱させた。何より、首相が責任感に乏しく、指導力不足だった。財政危機や外交・安全保障に対する認識も甘かった。 復興増税の議論から逃げてはならない。原発事故を踏まえたエネルギー政策については、地に足のついた見解を示すべきだ。 民主党議員は、日本のかじ取り役を決める重要な選挙であることを肝に銘じて明日の投票に臨んでもらいたい。 (2011年8月28日01時18分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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