
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 48962 Content-Type: text/html ETag: "a4bee-16b2-164f78c0" Expires: Fri, 26 Aug 2011 22:21:38 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 26 Aug 2011 22:21:38 GMT Connection: close
![]() 菅首相退陣へ 国政停滞を招いた野党的体質(8月27日付・読売社説)1年3か月足らずの菅「奇兵隊内閣」がもたらしたのは結局、国政の停滞と混乱ではないか。 菅首相が退陣を正式表明し、民主党代表選の27日告示―29日投開票が確定した。30日にも新首相が選出される。 鳩山、菅両内閣が2代続けて迷走の末に短命に終わったことで、民主党の政権担当能力に重大な疑問符がついた。代表選の各候補は、民主党が今、瀬戸際にあるという危機感を持ち、過去の失政を総括して代表選に臨むべきだ。 菅首相は記者会見で「厳しい環境の下で私自身はやるべきことはやった。一定の達成感がある」と自賛した。多くの国民の評価と大きな 首相は、消費税率引き上げ、環太平洋経済連携協定(TPP)参加などの重要政策を場当たり的に打ち上げ、実現への戦略も覚悟もないまま、先送りを繰り返した。唐突に「脱原発」を打ち出し、エネルギー政策を混乱させた。 衆参ねじれ国会で野党の協力を得ようと、財源不足で破綻した政権公約(マニフェスト)の見直しに着手したが、子ども手当など一部の修正にとどまった。野党との連携は道半ばにある。 外交面でも、米軍普天間飛行場の移設問題で指導力を何も発揮しなかった。国家主権への意識に乏しく、尖閣諸島や北方領土の問題で中露につけ込まれた。 政官関係にも問題が多い。 首相は、官僚を基本的に信用せずに敵対相手とするという野党的体質を権力の中枢に持ち込み、行政を混乱させた。原発事故で民間人を内閣官房参与に次々に登用したことが、その象徴である。 無論、官僚にも前例踏襲、保身などの悪弊がある。だが、誤った「政治主導」で、官僚を思考停止に陥らせ、サボタージュを横行させる悪循環を招いた。これでは迅速な震災復興は望めない。 政治家が責任を取らない。議論の記録を残さない。政策実現に向けたカレンダーも持たない――。こうした民主党の未熟な政治文化が政権の混迷に拍車をかけた。 菅首相が6月の退陣表明後、3か月近く「死に体」のまま居座ったことも、内政・外交の重要案件をすべて先送りするという政治空白を生んだ。その罪は重い。 民主党代表選は、小沢一郎元代表が海江田経済産業相への支持を表明するなど、党内の駆け引きが活発化している。官僚や野党との関係を再構築するための具体策を真剣に論じなければ、政権党の再生はおぼつかない。 (2011年8月27日01時31分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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