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8月26日付 よみうり寸評

 良寛さまといえば子どもたちとの(まり)つきや隠れんぼ、草深い五合庵の一人暮らしなどがイメージだ◆禅師や和尚などより「さん」「さま」で呼ぶ方がなじみ深い。その独居、諦観の人の最晩年を明るく華やいだものにしたのは若い尼僧、貞心尼の存在だった◆その二人の交わした相聞歌全54首を新井満氏が大胆に自由訳した〈良寛と貞心尼の恋歌〉が今月、刊行された。良寛70歳、貞心尼30歳の出会いから最期を看取(みと)るまで、交わした歌を追い、大胆に存分に二人の交際を現代語の散文に移して描いた◆良寛の没後、貞心尼は自ら集めた良寛の歌集と二人の相聞歌集からなる「(はちす)の露」を著したが、そのうち相聞歌の分を訳したもの◆もとの歌を味わいつつ、新井氏の言う自由訳の現代文で展開するストーリーがカラー写真のページもまじえて楽しめる。新井氏は良寛と同郷の新潟県出身。出版の考古堂書店も新潟市で創業100年◆この本はその記念出版。地方にあって良寛関係など多くの良書を出し続ける書店に敬意を表す。

2011年8月26日13時56分  読売新聞)

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