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8月25日付 編集手帳

 MANZAIと掛けて水道の水と解く。そのココロは「(チャンネルを)ひねれば出る」。そんな謎かけも生まれた1980年代初めのブーム絶頂期に、吉本興業の中邨(なかむら)秀雄制作部長(のちに社長、会長)が語った予言は印象深い◆「結局、ブームが終わった後、残っているのは頭のええヤツですよ…」(沢田隆治『漫才ブームメモリアル』、レオ企画)。生き残った「頭のええ」人の筆頭は島田紳助さん(55)だろう◆暴力団関係者と親密な交際をしていたことを理由に、一昨日、芸能活動を引退した。あれほど頭の回転が速い人にして、“黒い交際”で支払わされるツケの大きさに思いが至らなかったか◆48歳のとき、本紙に将来の夢を語っている。「残り7年をまじめに働いて、引退したい」と。年齢は予定の通りとしても、この引き際は想定していなかったろう。「ブザマで、最低の終わり方です」(記者会見より)◆あり余る才能を抱いたテレビ界の寵児(ちょうじ)も、暴力団にかかわればこうなる。即興の(しゃべ)りにかけては稀代(きたい)の名手が生身の「人生」という言語で芸能界の後輩たちに残した伝言は、重く、ほろ苦い。

2011年8月25日01時21分  読売新聞)

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