
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 46698 Content-Type: text/html ETag: "73a41-1211-97754bc0" Expires: Tue, 16 Aug 2011 00:22:15 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 16 Aug 2011 00:22:15 GMT Connection: close
![]() 8月16日付 編集手帳向田邦子作のテレビドラマ『母上様・赤澤良雄』で、戦時下に青春時代を過ごした女性が当時を回想して語る。「あの頃、夕方、サヨナラっていうのは、今とはちがった感じがあったわねえ…」◆岩波現代文庫『向田邦子シナリオ集6 一話完結傑作選』から引いた。夜に空襲があれば永遠のサヨナラになるかも知れない。「今とはちがった感じ」とは、その不吉な影のことだろう◆朝方にサヨナラを告げた相手が午後にはもうこの世にいない不条理を、震災でいくつも目にし、耳にした。戦後生まれの身にもセリフの心は実感として分かる◆お盆休みのUターンがピークを迎えたきのう、混み合う駅のホームをテレビのニュースで見た。日焼けした子供たちが車窓から笑顔で手を振るいつもながらの光景だが、孫を見送りにきた女性だろうか、「いろいろ考えることの多い夏でしたから…」と目を潤ませていたのが印象に残る。おそらくは誰にとっても、会うということ、別れるということがこれほど重く感じられる帰省の夏はなかっただろう◆影のない「サヨナラ」を昔のように、気軽に言える日のくることを。 (2011年8月16日01時16分 読売新聞)
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