
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 49270 Content-Type: text/html ETag: "ad63a-1659-f4d45fc0" Expires: Sun, 24 Jul 2011 21:21:05 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 24 Jul 2011 21:21:05 GMT Connection: close
![]() 中国高速鉄道 安全軽視が招いた大事故だ(7月25日付・読売社説)中国が誇る高速鉄道の車両が高架橋から飛び出し、押し潰された車両の「和諧(調和)号」の文字がむなしく映る。 かねて指摘されていた安全性への不安が、早くも現実になった。無残な現場の光景は驚きにたえない。 中国東部、浙江省温州の高速鉄道・杭州―深セン線で23日夜、列車同士の追突事故が発生、200人を超える死傷者が出た。 落雷で停止していた列車に北京発の後続列車が追突した。安全運行の管理に重大な欠陥があった、と言わざるを得ない。 列車の衝突を防ぐ自動制御システムが、正常に作動していなかった可能性も指摘されている。 事態を重視した中国指導部は、現場に張徳江・副首相を団長とする事故処理・調査団を派遣した。原因を徹底的に究明すべきだ。 中国が国家的威信をかけて開発し、米国など海外への売り込みを図っている高速鉄道だけに、胡錦濤政権の輸出戦略にとって手痛い打撃となろう。 運行を始めて4年余り。中国の高速鉄道の営業距離は、日本の新幹線網の数倍になる8000キロ・メートル超に伸びた。2020年には、1万6000キロ・メートルにまで延伸させる計画だという。 だが、建設は北京五輪や上海万博、今月初めの共産党創設90年などに合わせて、短期集中の突貫工事で進められた。安全性がないがしろにされた側面は否めない。 総額10兆円規模になった工事では汚職もあった。鉄道相が今年2月、業者から長年にわたって多額の賄賂を受け取っていたとして逮捕され、解任された。 この前鉄道相は世界一を目指し、北京―上海線で時速350キロ・メートルとするよう指示していたが、後任の鉄道相が安全性を考慮して300キロ・メートルに抑えたという。 高速鉄道は中国在住の外国人や海外からの観光客やビジネスマンたちも利用する。今回の事故を機に、改めて各路線の車両や運行システムなどの安全点検を徹底して実施すべきだ。 川崎重工が製造した東北新幹線「はやて」型車両に、独自の技術改良を加えたとする中国側は、新型車両を海外で特許申請している。しかし、今回の事故による影響は免れまい。 日本の新幹線は開業から47年目を迎え、列車事故による乗客の死者がゼロという輝かしい記録を持っている。関係者は、今後も気を緩めることなく、万全の態勢を維持してもらいたい。 (2011年7月25日01時11分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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