HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 47991 Content-Type: text/html ETag: "f1e25-1250-3fc69a80" Expires: Mon, 18 Jul 2011 00:21:45 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 18 Jul 2011 00:21:45 GMT Connection: close 7月18日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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7月18日付 編集手帳

 1868年、熾烈(しれつ)を極めた戊辰戦争の会津・鶴ヶ城攻防戦で、24歳の女性がいた。戦死した弟の服を身に着け、髪を切り、自ら銃を取って砲煙の中を駆け抜けた◆<幕末のジャンヌ・ダルク>は、維新後、同志社大を創設した新島襄の妻となる。2013年のNHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公、新島八重である◆地元の会津若松市は、これまでも数多くの歴史物の舞台になってきた。だが、今回の「大河効果」に寄せる期待はかつてなく大きい。震災と原発事故で自慢の観光業が壊滅状態だからだ◆福島原発から100キロ離れていても「放射能が怖い」と観光客の足は遠のく。春の修学旅行客は昨年より9割も減った。市内の温泉宿は原発周辺から避難した大勢の被災者を受け入れ、通常営業どころではないという◆鹿児島県や山口県が観光支援に乗り出したというのがいい。かつての宿敵、薩摩・長州も会津の窮状を見かねてということだろう。どんな苦境でもくじけない。あきらめない。そして未来を信じる。激動の時代を生き抜いた八重の生涯にこそ<会津復活>へのヒントが隠されているかもしれない。

2011年7月18日01時19分  読売新聞)

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