HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 47906 Content-Type: text/html ETag: "54112-1339-c217e200" Expires: Sat, 16 Jul 2011 01:21:48 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 16 Jul 2011 01:21:48 GMT Connection: close 7月15日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


現在位置は
です

本文です

7月15日付 よみうり寸評

 夕闇が迫ると、幾千もの駒形提灯(ちょうちん)に明かりがともされる。コンコンチキチン、コンチキチン――。祇園囃子(ばやし)が響けば、京都人ならずとも、清らかな気分になる◆祇園祭は、疫病が流行した869年(貞観(じょうがん)11年)、安寧を祈るために始まった御霊会(ごりょうえ)を起源とする。同年には、東北地方が地震と津波に襲われた。東日本大震災と同程度の規模だったとされる貞観地震だ◆歴史をひもといても、御霊会と貞観地震との関連は、よくわからない。ただ、同じ年であるからには、全く関係がなかったとは考えにくい◆東北の被害の知らせが京に届き、人々が鎮魂の思いも込めて御霊会を始めた――。そんなふうに想像を膨らませたとしても、的外れとは言えないだろう◆祇園祭は、15日の宵々山、16日の宵山を経て、17日の山鉾(やまほこ)巡行で最高潮を迎える。さらに今年は、長刀(なぎなた)鉾の囃子方らが仙台市の「仙台七夕まつり」(8月6〜8日)でお囃子を披露する予定だ◆その音色は、再び大津波に見舞われた東北の地で被災者を勇気づけるはずだ。

2011年7月15日14時16分  読売新聞)

 ピックアップ

トップ
現在位置は
です