HTTP/1.1 200 OK Date: Thu, 14 Jul 2011 01:10:12 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:『気分はもう戦争』などの作品で知られる作家の矢作俊彦さんが…:社説・コラム(TOKYO Web)
東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社説・コラム > 筆洗 > 記事

ここから本文

【コラム】

筆洗

2011年7月14日

 『気分はもう戦争』などの作品で知られる作家の矢作俊彦さんが、ツイッター上でつぶやいた内容が話題になっている。<無能かもしれない。性格が悪いかもしれない。しかし決して愚かではない。延命のために何をすればよいかを彼は知っている>▼もちろん、菅直人首相のことだ。<延命のためにのみ、原発をひとつ止められたのである。あと150日延命できるなら、全部止めるかもしれない>。「脱原発」を本当に実現するためにあえて首相を支持するという▼<その賤(いや)しさ、さもしさのみを信じて。その性格ゆえ、彼ひとりが出来るかもしれないのだ>。矢作さんの主張は逆説的であるが故に、説得力も感じる▼ペテン師と呼ばれても、延命しか考えていないと批判されてもへっちゃらな人だからこそ、原子力ムラのしがらみをぶち破れる。だから、矢作さんは<一切に鼻をつまんで>菅首相を支持するという▼こうした声に呼応するかのように、菅首相はきのうの記者会見で、計画的、段階的に原発依存度を下げ、将来は原発がなくてもきちんとやっていける社会を目指す方向を打ち出した。早い時期の退陣は頭にないように見える▼<鼻をつまんで>首相を支持するのか。退陣表明した首相の独走は、逆に脱原発の妨げになると批判するのか。脱原発を支持する人たちも、選択を迫られる時が来るかもしれない。

 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo