HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 47546 Content-Type: text/html ETag: "f62fd-1248-8aaec680" Expires: Tue, 12 Jul 2011 20:22:16 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 12 Jul 2011 20:22:16 GMT Connection: close 7月13日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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7月13日付 編集手帳

 何年か前に本紙『読売歌壇』で読み、切り抜いた一首がある。〈「きつね一丁」女給が奥へ叫びたり知れわたる我が個人情報〉(八幡市 会田重太郎)。あらら、周知せしめてくださって…と、店内を見まわす顔が目に浮かぶようである◆選者の歌人、俵万智さんの評に、「近ごろ過度に言われる個人情報への、軽い揶揄(やゆ)とも読める」とある。きつね一丁の“個人情報”はまあ、知られたからといってそう困るものでもない◆名刺となれば、話は別だろう。会社名に役職、電話番号と、個人情報が詰まっている。「新人研修で名刺を集めています。ご協力お願いします」。路上で声を掛けられ、あとで不動産の購入などをしつこく勧誘されるトラブルが相次いでいるという◆人見知りをする子は、集めるのも大変だろうな。入社早々、×印がついたらかわいそうだな…。1枚の善意を踏みつけにするとは、さもしいやり口である◆一度だけ進呈したことがある。あとで不愉快な勧誘はなかった。下心のない名刺集めだったか、それとも当方の人相風体を値踏みして勧誘の価値なしと判断したか、いずれとも知れない。

2011年7月13日02時22分  読売新聞)

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