HTTP/1.1 200 OK Date: Sat, 09 Jul 2011 02:10:14 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:一国が共産化すると、近隣諸国が次々に共産化する−とは、冷戦…:社説・コラム(TOKYO Web)
東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社説・コラム > 筆洗 > 記事

ここから本文

【コラム】

筆洗

2011年7月9日

 一国が共産化すると、近隣諸国が次々に共産化する−とは、冷戦時代に米国で言われた「ドミノ理論」だ▼無論、牌(はい)を並べて倒す、あのドミノ倒しに由来する。最近なら、民衆の反体制運動がエジプト、リビアなどアラブ世界に広がったことを連想する。この場合はチュニジアが一国目、つまり一枚目のドミノだった▼さて玄海原発(佐賀県)の再稼働に関し、国が県民に説明するテレビ番組に、一般人を装って賛成のメールを送るよう、九州電力本社側が子会社の社員らに働き掛けていた問題は、役員まで関与した会社ぐるみの疑いが強まってきた▼だが、経産相が先月下旬、再稼働要請行脚で、真っ先に訪ねたのが同原発の地元だったのは偶然だろうか。大臣との会談後、佐賀県知事、玄海町長はいったん再稼働を容認する姿勢を示している▼福島の事故以後、定期検査中の原発の再稼働が容認された例はない。とにかく第一号がほしい経産省が「プルサーマル」も真っ先に受け入れた玄海原発の地元に狙いを定めた節がある。そこを“一枚目のドミノ”にすれば、今度も、あとはバタバタと…という思惑だ▼問題の番組の放送は、その大事な大臣訪問のわずか三日前。九電側に、経産省版“ドミノ理論”の帰趨(きすう)を左右するという重圧があってもおかしくない。それが、愚かな「やらせメール」につながったのではないか。

 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo