
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 48807 Content-Type: text/html ETag: "ae1dd-1657-203b3b40" Expires: Thu, 07 Jul 2011 00:21:41 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 07 Jul 2011 00:21:41 GMT Connection: close
![]() タイ政権交代 安定化へ国民和解の実現を(7月7日付・読売社説)タイ国内を二分した対立と騒乱に終止符を打ち国民和解を実現する契機とすべきだろう。 先の総選挙でタクシン元首相の妹、インラック氏を首相候補とした「タイ貢献党」が過半数を制して勝利した。 民主党のアピシット首相は敗北を認め、党首辞任を表明した。 貢献党は民主党以外の4党と連立を組むことになり、インラック氏が近く新国会でタイ初の女性首相に就任するのは確実だ。 インラック氏は実業家出身で、政治経験がない。「兄のクローン」と表現しているが、政治手腕は未知数だ。公約に国民和解を掲げた。強権と金権体質で批判された元首相の手法は踏襲せず、政治の安定を図ってほしい。 当面の焦点は海外亡命中の元首相が復権を狙って帰国するかどうかだ。汚職罪で禁錮2年の刑が確定している元首相が恩赦で帰国すれば、混乱は避けられまい。 元首相は在任中、貧困軽減や省庁再編などの改革を進めた。だが、一族の脱税疑惑を追及されるや、下院を電撃解散した。これに都市の中間層や、財閥、官僚、軍など既得権益層が反発し、2006年のクーデターに至った。 軍は今回、選挙結果を受け入れる方針を示した。政治介入を繰り返してはならない。 2年半余りのアピシット政権時代も混乱は続いた。昨年はタクシン派によるバンコク占拠事件で多数の死傷者が出た。騒乱を早期に収拾できなかった指導力不足に対する国民の失望感や、物価上昇への不満が強まっていた。 勝利した貢献党は、貧しい農民や都市の低所得者層から支持を集めた。しかし、民主党を支える既得権益層との分断は、一段と固定化しつつある。 これら反タクシン勢力が今後、国民和解に応えるかが、タイ安定化の重要なカギとなる。 国難に際し、調停役を演じて来たプミポン国王も83歳と高齢で、健康問題を抱えている。タイ民主主義は大きな転換期にある。 タイには数千規模の日系企業が進出しており、投資額も日本が最も多い。最大の課題となっているのは上昇する労働賃金だ。 貢献党は最低賃金を全国的に大きく引き上げると公約した。日系企業は労働者の調達に、ますます苦労するおそれがある。 ラオスやカンボジアなど周辺国からの合法的な労働者の雇用はタイ政府の規制でなかなか進まない。規制緩和を含む労働市場の改善も次期政権には望みたい。 (2011年7月7日01時30分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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