
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 48833 Content-Type: text/html ETag: "fff0b-164b-ee5ce740" Expires: Tue, 05 Jul 2011 23:21:08 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 05 Jul 2011 23:21:08 GMT Connection: close
![]() 松本復興相辞任 延命政権の限界を露呈した(7月6日付・読売社説)菅政権の末期症状としか言いようがない。 松本復興相が、被災地での放言について「被災者の心を痛めたことをおわびしたい」として、あっさり辞任した。 松本氏の言動に対しては、東日本大震災の被災地で暮らす人々に反発の声が広がっていた。正常化に向けて動き始めた国会の審議への影響も懸念された。 復興相が被災者の信頼を損ない、復興の障害となった以上、辞任は当然である。 菅首相の肝いりの閣僚人事は、わずか9日で頓挫した。 政府と地方自治体が一体となって本格的な復興を進めようという時に、こんな人物を指揮官に据えたことに無理があった。首相の任命責任も厳しく問われよう。 松本氏の放言の一つは、達増拓也岩手県知事に「知恵を出したところは助けるけど、出さないやつは助けない」と高飛車に言ったことだ。だが、より知恵を絞るべきはスピード感を欠き、対策が後手後手に回っている政府の方だ。 村井嘉浩宮城県知事に、「お客さんが来るときは、自分が(まず部屋に)入ってからお客さんを呼べ」などと威圧的な態度をとったことも到底理解できない。もとより、政府と自治体は主従ではなく対等な関係である。 松本氏の後任には、復興担当の平野達男内閣府副大臣が昇格した。岩手県選出であることと、これまで被災者支援を担ってきたことの継続性を重視した。 平野氏には、被災地との信頼関係を回復し、復興の司令塔としての役割を果たすことが求められよう。瓦解に向かいつつある政権の中で力を発揮できるだろうか。 復興相の交代について、枝野官房長官は、「復興への影響が小さくなるよう努力する」と述べた。復興への取り組みを、さらに遅らせてはならない。 政府の復興対策本部は、今月中に復興の基本方針を策定する。復興構想会議の提言に盛り込まれた復興財源や様々な特区制度をしっかり肉付けしてもらいたい。 松本氏の辞任で、菅首相の求心力は一層の低下が避けられない。退陣を表明した首相がこの重要局面で政権を担い続けるのは、もう限界である。国政が停滞し、国益を損なうばかりだ。 自民党の谷垣総裁は、菅首相退陣後の新政権では「閣外協力」を模索する考えを表明している。 与野党は、より強力で安定した新しい政治体制を構築するための準備作業を急ぐべきである。 (2011年7月6日01時25分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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