東海道新幹線の新大阪−京都間を走っていた「こだま」の座席できのう、長さ約一メートルの蛇が見つかった。オレンジ色と黒のまだら模様。日本では見慣れない。「毒蛇だったら…」と心配したのだろう。車掌は乗客を別の車両に移し、扉を閉め切った▼停車した米原駅で蛇は捕獲されたが、運転は打ち切られ、乗客は後続の新幹線に乗り換えた。ようやく捕まったのは中米原産のホンジュラスミルクヘビ。毒は持ってなかった▼一匹の蛇で止まってしまった新幹線。蛇よりスケールの大きい龍が吐いた毒で、被災地の復興はどうなるのだろうか。そんな不安を抱かせる松本龍復興担当相の暴言騒ぎである▼「知恵を出さないやつは助けない。それぐらいの気持ちを持って」「県で意見集約をちゃんとやれ。やらなかったらこっちも何もしない」。岩手県の達増拓也、宮城県の村井嘉浩両知事に「上から目線」で注文を付ける姿に、批判の電話が県に殺到しているという▼記者会見でサングラスを掛け、自らの名前に引っかけて被災者の支援チームを「チームドラゴン」と命名するなど型破りな人だったが、不用意な言動がどれだけ人を傷付けるのか想像できないらしい▼居丈高な振る舞いに野党は一斉に批判を強め、辞任を求める声もある。国会審議にも影響が出そうだ。最初の訪問でつまずいては「竜頭蛇尾」にすらならない。