
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 39492 Content-Type: text/html ETag: "b9622-167e-8a0d9740" Expires: Sun, 26 Jun 2011 21:21:41 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 26 Jun 2011 21:21:41 GMT Connection: close
![]() 世界遺産 復興を後押しする「平泉」登録(6月27日付・読売社説)岩手県の「平泉」が世界文化遺産に、東京都の「小笠原諸島」が世界自然遺産に、登録されることが決まった。 国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)による2008年の審査では、平泉の「文化的景観」をアピールしたが、登録は見送られた。再挑戦の今回は、「浄土思想の表現」であることを強調し、ようやく悲願を果たした。 東日本大震災後、めっきり減った観光客が戻ってくるきっかけとなろう。復興への心の 平安時代末期の12世紀、平泉では奥州藤原氏の下で、洗練された仏教文化が開花した。中尊寺・金色堂をはじめとする文化遺産は、浄土思想を背景に平和の楽土を実現させようと造られたものだ。 東日本大震災でも、これらの文化財はほとんど損傷を免れた。金色堂では、震災犠牲者の冥福を祈る法要も行われている。代々受け継がれた平泉の文化財を、今後も大切に伝えていきたい。 小笠原諸島は「東洋のガラパゴス」と呼ばれる。大陸と一度も陸続きになったことがなく、動植物が独自の進化を遂げたからだ。 目下の難題は、外来種の排除だという。元々は生息していなかった動植物が繁殖し、小笠原固有の生物を脅かしている。 中でも、戦後の米国統治の頃に入り込んだとされるグリーンアノールというトカゲは、固有種の昆虫を食べる。このため、生態系への影響が懸念されており、環境省は捕獲に力を入れている。 鹿児島県の屋久島では、1993年の世界遺産登録を契機に観光客が増え、自然破壊が問題視されるようになった。 小笠原諸島でも、世界遺産を看板とした「観光立島」への期待が大きい。地元では、空港建設を求める声も根強い。 しかし、世界遺産は人類共通の貴重な財産を国際社会の監視下で保護することを狙いとする。保護と観光振興をどう両立させるのか。難しい課題だが、後世の評価に堪える答えを見いだしたい。 世界遺産の登録は1978年に始まった。その数は既に900を超え、多すぎるという指摘もある。そのため、審査は年々厳しくなっている。 国内では、古都鎌倉や富士山、富岡製糸場などが世界遺産候補の暫定リストに記載され、政府の推薦を待っている。平泉と小笠原の“勝因”を分析し、今後に生かしていくことが重要だ。 (2011年6月27日01時00分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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