HTTP/1.1 200 OK Date: Sun, 26 Jun 2011 20:07:08 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:朝は四本足、昼は二本足、夕は三本足のものとは? 山中でそん…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2011年6月26日

 朝は四本足、昼は二本足、夕は三本足のものとは? 山中でそんな謎をかけて、答えられない旅人を殺していたのが怪物スフィンクスだ▼人間の頭にライオンの体を持ち、翼があったというが、これに限らず、ギリシャ神話に登場する怪物というのは、異なる動物の寄せ集め、というパターンが少なくない。腰から上は人間、下は馬というケンタウロスもしかり▼だが、その手の怪物の代表格はといえば、やはり、リキュアという国で暴れまくったキメラ(キマイラ)だろう。頭はライオン、胴はヤギ、尾っぽはヘビだった▼少しイメージがダブる気がするのが、福島第一原発であふれそうになっている高濃度放射能汚染水を処理する浄化システムだ。油分離(東芝)、セシウム吸着(米キュリオン社)、除染(仏アレバ社)、淡水化(日立)という国籍、会社の異なる装置が複雑に寄せ集められた仕掛けである▼急ごしらえのゆえか、既にさまざま不具合があって、先行き心配だが、その帰趨(きすう)が事故収拾のカギともいうし、まずは無事稼働してくれないと困る。強引な寄せ集めの印象からか、英語のキメラには<無謀なつじつまの合わぬ計画>の意も。断じてそうではないと信じたい▼ところで、スフィンクスの謎のヒントは、赤ちゃんの時は四つん這(ば)い、老年に至ると杖(つえ)を使う生き物…。答えは、もうおわかりであろう。

 

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