HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37769 Content-Type: text/html ETag: "74b35-1217-e10f5fc0" Expires: Sun, 19 Jun 2011 00:22:14 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 19 Jun 2011 00:22:14 GMT Connection: close 6月19日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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6月19日付 編集手帳

 〈現在の父親は気楽で、自分が家の代表であることを忘れてしまった父親もあるようです〉。この言葉に年配の人は「全くその通り」とうなずくのかもしれない◆実は、これは育児評論の大家、松田道雄さんが45年前に出した岩波新書「おやじ対こども」の一節だ。当時の若い父親たちは今、70代にはなっているだろう。うなずいた後で苦笑している人も多いのではないか◆きょうあたり、世間から何かと父親論を説かれるかも知れない経験不足のお父さんたちは、そんなことも頭の隅に置きつつ、しかし謙虚に拝聴するのがよい。昔と比較して語られる家長の心構えには、やはり得るものがあろう◆さて「父親」を「首相」に、「家」を「国」に置き換えてみる。中央公論最新号で大震災復興構想会議の御厨貴・議長代理と対談した猪瀬直樹・東京都副知事が嘆いていた。「総理の言動からは、国や国民を守らなければならないという家長意識が見えない」◆こちらの方は、昔もあった指摘でしょう、と首相を慰めるわけにはいかない。頼れる家長に代わって欲しいところだが…。気の重い6月の第3日曜日である。

2011年6月19日01時20分  読売新聞)

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