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6月16日付 編集手帳

 作詞家で脚本家としても活躍した故・関沢新一さんには「座右の銘」があった。〈疲れたら休め。彼らもそう遠くへは行ってないはずだ〉◆「彼らというのは、ライバルの意味だけどね…」。生前、関沢さんがそう語っていたと、こちらも今は亡き作詞家の星野哲郎さんが『歌、いとしきものよ』(集英社)に書き留めている◆ここで休むと、競争相手に先を越される…。身体につい無理をさせがちな頑張り屋さんには、覚えておきたい言葉だろう。理化学研究所などが米国の神経科学会誌電子版にきのう発表した研究成果も興味深い◆ピアノや自転車など身体を使って覚える「運動記憶」は練習の合間、休憩中に脳に定着することがマウスを使った実験で分かったという。運動記憶と縁がなくもない『(やわら)』(曲・古賀政男、歌・美空ひばり)という代表作のある関沢さんだが、「疲れたら休め」は技術の上達を図るうえからも至言であるらしい◆蒸し暑い梅雨から夏へ、部活などでそれぞれの競技に汗を流す少年少女たちには身体のきつい季節がつづく。休憩も忘れずに。彼らもそう遠くへは行ってないはずである。

2011年6月16日01時30分  読売新聞)

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