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6月3日付 編集手帳

 大相撲の小錦関が引退したのは1997年の11月場所である。13日目が最後の土俵になった。本人は千秋楽まで務めるつもりでいたが、親方が引退発表の時期を誤り、報道陣に伝えてしまったことから残る2日間は休場になったという◆横綱や大関を経験した力士が引退を口にした以上、二度と土俵に上がってはならぬ――杉山邦博さんは著書『土俵の真実』(文芸春秋刊)に、当時の境川日本相撲協会理事長(元横綱・佐田の山)の言葉を引いている◆小錦関は千秋楽の相撲を見せるために、ハワイから家族を招いていたという。引退を表明した人と対戦する相手力士はやりにくいだろうし、理事長の判断は当然といえば当然だが、厳しいものである◆進退発言の重さは、一国の首相も同じだろう。菅首相が震災対応にメドがついた段階で退陣する意向を示唆した。不信任決議案を退けるのには成功したようだが、口にした以上は土俵に長くとどまるべきではあるまい◆辞意を漏らした首相に山積する国内外の難題を託すのは、季節が季節とはいえ、少々うっとうしい。〈梅雨続く小錦十人いるような〉(坪内稔典)

2011年6月3日01時30分  読売新聞)

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