
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 38905 Content-Type: text/html ETag: "ba141-16ef-55e6f80" Expires: Tue, 31 May 2011 23:21:08 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 31 May 2011 23:21:08 GMT Connection: close
![]() JR特急火災 避難誘導の遅れは重大問題だ(6月1日付・読売社説)焼け焦げた車両、脱出した乗客のすすだらけの顔。「煙に巻かれて死ぬのかと思った」という乗客の言葉通り、一歩間違えば大惨事だった。 北海道 エンジンの動力を車軸に伝える「推進軸」の周辺の部品が落下したため脱線が起き、何らかの火がディーゼル燃料に引火した可能性があるという。 部品落下はJR他社でも過去10件ほど起きていた。国交省は今回の事故を受け、鉄道各社にディーゼル車の緊急点検を指示したが、結果的に過去の情報は生かされなかったことになる。 捜査当局には徹底した原因究明を進めてもらいたい。 今回の事故では、乗客に対する避難誘導に大きな問題があった。乗客ら248人中39人が煙を吸うなどして病院で手当てを受けた。軽症で済んだのは、乗客が独自の判断で避難を始めたからだ。 乗客は煙に巻かれながら、トンネルの出口まで500メートル近くを徒歩で逃げた。もしも出口がさらに遠く、幼児や体の不自由な人がいたらと考えるとぞっとする。 車掌は停車の11分後、列車運行の指令センターに「避難したほうがいい」と訴えたが、センターは「車内に煙が入る。ドアを開けるのは待て」と指示したという。 さらに運転士が列車から降りて確認したが、炎は見えず、乗り合わせたJR社員も「火災は発生していない」と報告していた。 火災は目で見て確認するというマニュアルが、結果的に避難誘導の妨げになったと言えよう。 結局、センターが火災と認識したのは発生から2時間後で、乗客の避難が終わった後だった。 火災時はトンネル内で停止しないことが鉄則だが、動けなくなった場合の手順は十分検討されていたのか。マニュアルの総点検が必要だ。その際、現場の判断を尊重することも忘れてはなるまい。 JR北海道では、トンネル火災を想定した実地訓練が青函トンネル以外では行われていなかった。マニュアルは本来、訓練を通して見直されるべきものだ。 北海道では近年、回送列車への衝突など、列車の運行を巡る事故やトラブルも相次いでいた。 小さな事故が重なると大事故につながるという法則を、関係者は改めてかみしめてほしい。 (2011年6月1日01時37分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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