HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 37244 Content-Type: text/html ETag: "122018-124b-ba896c00" Expires: Wed, 11 May 2011 23:21:45 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 11 May 2011 23:21:45 GMT Connection: close 5月11日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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5月11日付 よみうり寸評

 滞在時間は2時間ぽっきり。持ち帰る品は70センチ四方のポリ袋1枚分だけだ。これがテストケースなら大いに改善してもらいたい◆東京電力福島第一原発から20キロ圏内の警戒区域になった9市町村のうち先行して10日に行われた川内村住民の一時帰宅の話◆1世帯2人(当初は1人の予定だった)で54世帯92人が参加した。被曝(ひばく)を防ぐ防護服姿は暑苦しい。線量計やトランシーバーを携えて自宅へ向かった。大震災発生の翌日、着の身着のままで自宅を離れた人たちだ。そんな帰宅に「自己責任で立ち入ります」と同意書まで書かされた◆残して出た愛犬や牛が死んでいたという人、時間が短く家の中をうろうろしただけの人、アルバム、位牌(いはい)、薬、時計……◆限られた品しか持ち帰れない。「もっと時間を」どころか「ずっといたい」のに。自分の家なのに。「なぜこんな目に」◆一時帰宅の立案はこの人たちの身になってが大切だ。大震災発生から2か月。「ふだんのくらし」はいつ戻る? それが見えない不安は限りない。

2011年5月11日13時44分  読売新聞)

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